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平成28年度 第18回 冬季勉強会(その2)

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 寒暖の差が大きい今年の冬ですが、20名の参加で森弘子先生の『幻の古代甘味料“甘葛”』と題する古代食の話を聞きました。
 今から25年前、保存協会の前身「古都大宰府を守る会」に、”甘葛”が「蔦葛」であると初めて究明した故小倉薬草研究会会長の石橋顕氏から「太宰府で“甘葛”を再現したい」と相談があり、古代食展の一環として再現することになり、200名4時間で4ℓを採りました。この企画展では、この“甘葛”は勿論、銘苅神社の“和布”、伊勢神宮の“のし鮑”、会員が田植えし稲刈りした“赤米”などを展示したそうです。“甘葛”は古文書に記され、高価な貴重品だったようです。「あてなる(上品な)もの」と記した清少納言も眺めるだけで口には出来なかったのでは?と話されました。
 赤米は岡山県総社市、対馬市、南種子町の3か所で神事として作られてきました。対馬では1年間に「12の神事」、男だけの「お田植祭り」の南種子町、田植え担当者を決める神事「駆けり餅」の総社市とそれぞれ伝統を今に伝え、3市合同で「赤米つくり」で日本遺産登録をめざしているそうです。
 話の後、四王寺山を守る会から蔦葛を分けてもらい、“甘葛”採りを試しました。蔦を短く切り、片方を口に喰わえ、力強く吹くと反対側の切り口から“甘葛”がごく少量づつ滴り出てきました。舐めるとほんのりした上品な甘さで、砂糖のようにベタベタした甘さでなく、蜂蜜に似た甘さで、よりあっさりした感じです。今日は古代甘味料“甘葛”を楽しみました。