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佐賀県鳥栖市「姿見の池・腰掛の石」 

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太宰府天満宮に祀られている菅原道真公ですが、道真公に関する
伝説は各地に数多く残されています。太宰府市内には、御笠川か
ら上陸されたという「水城の渡し跡」や衣服を整えられたという
「衣掛天満宮・衣掛石・姿見池」をはじめとした様々な伝承が残
されており、各地域の文化遺産として調査されています。今回は
このような道真公にまつわる市外の文化遺産を御紹介したいと思
います。

太宰府市から南へ約20kmの位置にある佐賀県鳥栖市。この鳥栖市
内中央部にある元町には菅原道真公にまつわる伝承と史跡が残さ
れています。

伝承では、菅原道真公が太宰府へ流された際に従ってきた人々の
一人に三角左近将監時遠という人物がおり、彼が年老いて隠居し
た地が現在の鳥栖市元町であったそうです。

三角時遠には子がなかったため道真公に請い、道真公の五子であ
る長寿麿を養子として迎えたと伝えられています。道真公は我が
子長寿丸にたびたび会いに訪れ、その際に腰を下ろしたという石
が「腰掛の石」として、長寿麿に肖像画を与えるため自らの顔を
水面に映して描いたという池が「姿見の池」として伝えられてい
ます。

この他、史跡の周辺にある妙善寺・妙覚寺は長寿麿の子孫に由来
するとも伝えられており、また、史跡の入口には大正14年に地元
の人々が建立した史跡碑も残されています。

現在史跡は静かな住宅街の一角にたたずんでいますが、地域で受
け継がれてきた伝承は太宰府とのつながりや道真公・天満宮信仰
の広がりを今に伝えてくれています。

太宰府文化遺産調査事業では史跡などの有形のものと共に、伝承
や信仰といった無形のものについても大切に記録し、未来へ受け
継いでいけるよう活動を進めてまいります。